2022.08.29 ACADEMY

前回の「スタートアップアカデミー#2|独立系VCが考える、起業家がVCを選ぶ上で絶対に押さえておくべきはこれだ!」では、起業家が資金調達時にVCをどのような視点で見ればよいのかをご紹介しました。

スタートアップアカデミー#2|独立系VCが考える、起業家がVCを選ぶ上で絶対に押さえておくべきはこれだ!

今回は、VC側の視点に立ち、ベンチャー企業への投資を決定するまでにどのようなポイントをVCが検討しているのかをご紹介します。

まず前提として、検討対象とするベンチャーのステージによって、検討する項目やそれらの比重が大きく異なります。
例えば、シードのベンチャーでは経営陣を特に重要視します。プロダクトが未完成の場合が多く、ピボットの可能性もあり、経営陣の力が事業を大きく左右するからです。
アーリーステージでは経営陣に加えて、PMF (Product Market Fit) の検証など事業面の比重が高くなります。

スタートアップアカデミー#3 (出所)SPEEDA「ベンチャー企業の資金調達とVC」~一般的な国内VB(ベンチャー企業)の成長スピードとイメージ~

では、具体的にはどのようなポイントを見ているのでしょうか。
ここでは経営陣、業界、事業内容、バリュエーションの4つの観点に分けてご紹介します。

経営陣

経営陣、特にCEOは会社の顔であり、意思決定権を握っているため、レイターステージに至るまで最も重要視されることの多い項目です。

優秀なメンバーを集めてくる能力があるか
経営者とはいえ、会社を成長させていく中でCEO一人でできることには限界があります。そのため、いかに優秀な人を巻き込み、チームを形成することができるかが重要です。さらにIPOを目指すのであれば百人規模の組織をマネージする必要があります。人間としての魅力度やリーダーシップ、そしてそれを裏付ける実績があると説得力が増します。
困難を乗り越えられる論理的思考力があるか
大半のベンチャー企業は事業を拡大していく中でメンバーの離脱や方向性の変更のような様々な壁を乗り越えなくてはなりません。問題が発生したときに柔軟に代替案を施行するなど、改善のサイクルを回すことができる論理的思考力があるかも重要なポイントです。
本事業に強いパッション、コミットメントを持っているか
事業を継続して成長させるには困難が数多く生じるため、経営陣に事業への強い思いがなければ挫折してしまう恐れがあります。困難な状況に直面しても簡単にはあきらめない粘り強さや根性、そしてそれらを裏付けるパッションやコミットメントも重要視されます。
またVCの投資先としてIPOを目指すベンチャーが多く、CEOのIPOへの熱意も重要です。スモールイグジットを前提とする場合は投資決定が難しいと判断するケースも多いです。

上記3つの要素は相互に関連し合う要素ですが、いずれも非常に大切です。Angel Bridgeでは、経営陣に対して個別に話を聞いたり、CEOの前職の同期や既存投資家などにインタビューを行うことで、以上に挙げた事項について理解を深めています。

業界

VCは投資検討しているベンチャー企業が参入する市場をしっかりと把握する必要があります。経営陣や事業が魅力的でも参入市場が魅力的でなければ、会社の成長のアップサイドには限界があります。

市場規模が十分に大きいか
TAM (Total Addressable Market) の大きさが重要です。これはベンチャーが提供するサービスを使ってリーチできるターゲット層の最大の大きさ、つまり需要の大きさを表します。市場が十分に大きければ、成功した時の爆発力が見込めるだけでなく、競合がいても棲み分けて共存できる可能性があると言えます。
Angel Bridgeの投資先のミツモアを例としてご紹介します。ミツモアはローカルサービスを必要とする依頼者とローカルサービス事業者間のマッチングプラットフォームを提供しています。対象とする事業カテゴリが広範囲にわたっているため、集客手数料だけでも3兆円以上の巨大な市場となっています。

(参照:Angel Bridge投資の舞台裏#1 スタートアップアカデミー#2

市場が拡大しているか
市場自体が拡大している場合は、新規参入してシェアを奪えるチャンスがあります。
Angel Bridge投資先のLISUTOを例としてご紹介します。LISUTOはEC事業者向けに自動タグ付けツール「AIタッガー」を提供する会社です。コロナ禍における消費者行動の変化を背景にEC市場は急激に成長しており、今後もさらに拡大していくことが予想されています。BNPL (Buy Now Pay Later) をはじめとしたEC周辺領域はグローバルで見ても注目度が高く、数多くのメガベンチャーが誕生しています。非常に多くの資金が集まっているため様々な業態のサービスが生まれており、LISUTOにとって市場の拡大は大きな追い風となっています。

(参照:Angel Bridge投資の舞台裏#4

世間から注目されており政策等の追い風を受けている業界であるか
注目度の高い業界は資金が集まりやすく、マーケティングもしやすい傾向があります。特に医療系の事業では国が政策等で後押ししてくれることで大きな追い風を受ける場合が多いです。
例として、Angel Bridge投資先のVarinosは産婦人科領域の遺伝子分析サービスを提供しています。昨今ゲノム解析市場は盛り上がっていて、世界でメガベンチャーが多数生まれていますが、日本国内ではまだプレーヤーが少ないです。特に産婦人科領域は市場が大きく、世界的に見ても競合が少ない領域であるため、魅力的な市場となっています。国や自治体が不妊治療に助成金を提供したり、保険適用を開始していることが大きな後押しとなっています。
ベンチャーが取り組むべき領域であるか
市場を獲得するための大きな資金力や大型の設備投資が必要な事業は、ベンチャー企業にとって取り組むことが難しいです。市場を理解し、適切な領域を選択できているかが重要なポイントです。

特に 「1.市場規模が十分に大きいか」 で挙げた「市場規模が十分に大きいか」は重要です。市場規模が大きければ戦い方の選択肢も多く、社会に与えるインパクトも大きいため、メガベンチャーが産まれやすいと言えます。TAMの広がりだけでなく、コアターゲットとして現実的に捉えられるSOMの大きさをしっかり伝えることが必要です。

事業内容

特にアーリーステージでは事業開発がある程度進んでいる段階なので、その事業内容が優れているかどうかも重要視されます。

ペインが深く、適切にアプローチできているか
着目しているペインが深いことと、それを解決するための適切なアプローチが取れていることが非常に重要です。たとえ経営陣が強いパッションを持っていたとしても、取り組むペインが浅かったり、ニーズに応えることができていなかったりすれば、事業を拡大させることは難しいです。
競争優位性のコアが価値のあるものであるか
数多くの企業が生まれている中で市場を勝ち取り、リードする存在となるためには独自性や強みが必要です。競合他社と比較してサービスの優位性が十分にあるかという点や、参入障壁が大きく、他社が簡単に真似できない事業であるかという点を検討します。特にミドルからレイトステージのベンチャーにおいては重要視しています。
例えば、プラットフォームサービスは参入障壁を作りやすい領域と考えています。プラットフォームは事業者が集まれば集まるほどサービスの価値が上がり、ネットワーク効果が期待できるためです。
技術力が十分であるか
ディープテック等の技術系ベンチャーは技術の革新性や技術力の高さが必要とされます。実際にどのステージまでPoCが出来ているのか、技術がどのくらい独自性を持ち、稀有なものなのか等を検討します。そのためには特許や論文で実績が証明されていることが重要です。技術開発を中心とする大学発ベンチャーを成功に導くための秘訣をAngel Bridge業界研究#2にまとめているので、ぜひチェックしてみてください。

スタートアップアカデミー#2

事業内容の中でも特に 「1.ペインが深く、適切にアプローチできているか」 で挙げたペインをしっかり捉えているかどうかが非常に重要です。誰のどんな課題を解決するサービスなのか、その課題がどれほど深刻なものなのかを明確にすることが重要です。Angel Bridgeではサービスのユーザーや業界の知見者にインタビューを行い、実際に利用に至った背景や利用後の満足度、業界におけるニーズの有無を調査しています。

バリュエーション

最後にバリュエーションについてです。類似企業の平均的な企業価値を元に事業計画の蓋然性を考慮してIPO時の価値を算出し、逆算して現在の価値を求めるケースが多いです。この値を元にリスクリターンのバランスが適切であるか検討します。希薄化や次のラウンド以降の設計も考慮し、高すぎず、安すぎないフェアバリューであることが重要です。

Angel Bridgeは「リターンに見合ったリスクは積極的にとる」というValueを掲げています。独自のRisk-Returnプロファイルに基づいて、爆発力のある案件に積極的に投資を行っています。メガベンチャーの可能性がある企業であれば成功確率が10%でも投資をし、成功率を高めるのが我々の役目でもあると考えています。

多くの企業の成長にコミットしてきた経験をもとに、全力でサポート致しますので事業の壁打ちや資金調達のご相談など、お気軽にご連絡ください!
ツイッターアカウントではお役立ち記事やイベントの情報発信を行っています。気になる方は、ぜひチェックしてみてください!

2022.08.20 INTERVIEW

目指すは食品業界のサプライチェーン改革

Goalsの事業内容を教えてください。

佐崎:飲食店向け業務改善クラウドサービス「HANZO」シリーズの開発を手掛けています。現在は、過去の売上実績、季節や天候を踏まえ、AIが来客数やメニューの注文数を予測し、必要となる食材を自動的に算出する「HANZO 自動発注」や、45日間先まで売上予測を算出し、アルバイトのシフト作成を補助する「HANZO 売上予測」などのサービスを提供中です。在庫チェックや発注作業に伴う時間短縮、食材の廃棄ロスの削減、無駄な人件費を大幅に削減できることに加え、既に構築済みの管理システムとも簡単に連携できることから、外食チェーンを運営するお客様を中心にご利用が進んでいます。

目指すは食品業界のサプライチェーン改革

起業のきっかけは?

佐崎:前職のワークスアプリケーションズで基幹業務システムの開発やプロダクトマネジメントに携わるなかで、原材料を仕入れ、商品を製造、販売するというサプライチェーンの最適化こそが、企業の命運を左右する核心だと気づいたことが起業のきっかけです。せっかく会社を興すなら、社会に貢献するビジネスに取り組みたいという思いもあり、あえて難易度が高い「サプライチェーンの最適化」を事業のテーマに選びました。

なぜ外食業界を対象にしようと思われたのですか?

佐崎:私たちが目指すのは、メーカーや流通業、卸業、飲食店を巻き込んだ食品業界全体の最適化です。この大きな目標を達成するには、まず消費者に一番近い、外食業界の最適化から始め、需要データを得ることが重要と考え、飲食チェーン向けのサービスから取り組み始めました。しかし、最初から食品業界全体の最適化を志していたわけではないんです。

と言いますと?

佐崎:実は、起業してしばらくは、どの業界に参入すべきか判断するため、可能性がありそうだと思える業界をリストアップし、上から順にプロトタイプを試作しては、関係者にお見せしていた時期があるんです。そこで出会った皆さんからのご意見をうかがう過程で、食品業界全体のサプライチェーン改革に取り組む決意を固め、その手始めとして飲食業界向けのサービス開発に着手しました。

河西:ある程度、決め打ちでプロダクト開発に着手するスタートアップが多いなか、候補業界ごとにプロトタイプを作り、参入すべき業界を探られたのは改めて凄いことだと思います。外食業界以外にどんな業界を検討されたのですか?

佐崎:社会に貢献するためにはある程度、市場規模が見込める分野であり、外から見ても業務効率化の余地が広そうな業界に狙いを定めていたので、流通小売業やアパレル業、機械系製造業なども検討しました。

河西:本当に幅広い業界のなかから飲食に絞り込まれたんですね。

佐崎:はい。私も共同創業者でCTOの多田(裕介氏)もソフトウェアエンジニア出身です。手を動かすことには慣れていましたし得意でもあったので、プロトタイプを作っては見せてご意見をうかがう方法が採れました。

河西:私の知る限り、最初からここまで手堅くファクトを積み重ねてサービスを作り込んでいるスタートアップは多くありません。外食業界でいこうと決めるまでに、どのくらい時間をかけましたか?

佐崎:1年弱はかけたと思います。この間、いくつもの企業に足を運びプレゼンやデモを繰り返し、一番手応えがあったのが、外食チェーン店の経営陣でした。

河西:ほかの業界の経営陣とどんな点が違ったのですか?

佐崎:「リスクを負っても試してみたい。一緒にやりましょう」とおっしゃる方がとても多かったんです。飲食業界は一定の市場規模があり、IT化の余地が広く効率化へのニーズが高いことが参入の決め手と申しましたが、でも、それだけでこの領域を選んだわけではありません。数多くの創業経営者の皆さんにお会いし、現状に対する危機感や変革に対する熱い意欲に触れたことが、飲食産業に参入する決め手になりました。それに加え、私の祖父が食品製造業を経営していたり、共同創業者の多田の家族が飲食店を経営していたりと、ふたりの創業者ともにこの業界に縁があり、貢献したいという思いもありました。

河西:なるほど。そういう背景があったんですね。

佐崎:はい。飲食業は生活になくてはならないエッセンシャル業界のひとつであるにもかかわらず、低い利益率のなかで、ギリギリの経営を強いられている企業が少なくありません。人手不足も顕著ですし、最近ではコロナ禍で業界全体が厳しい状況にあります。そんな苦境にあえぐ飲食業で大幅なコスト削減を実現できたら、きっと喜んでいただける。そう確信し参入しました。

初回面談から約1年半後に投資が成就

Angel Bridgeとの出会いについて教えてください。

河西:私どもからお声がけしました。スタートアップが集まるデータベースを検索しているときに、数あるSaaS企業のなかでもドメインの選び方がユニークだと思い、面会を申し出たのが最初でした。

初回面談から約1年半後に投資が成就

佐崎さんにお会いになって、どのような印象を持たれましたか?

河西:2020年11月に初めてお会いしたときの佐崎さんの印象は、事業説明資料やプレゼン内容も万全で、お話振りも非常にロジカルで明快。すべてにおいて準備に手抜かりがなく、細かい数字も正確に押さえていらっしゃっていたので「信頼のおける経営者」というものでした。サービスについての話を聞き終わるころには「きっとこの会社は来る」と確信したのをよく覚えています。

佐崎:それは光栄です(笑)。当時は2回に分けて実施したプレシリーズAの1回目を終えたくらいのタイミングで、資金需要も落ち着いていたのですが、ファイナンスについてはまだまだわからないことだらけ。そこで後学のためにと思いお会いしたのですが、すぐにお会いして良かったと思いましたね。私たちの事業の将来性をとても前向きに評価してくださるだけでなく、今後の事業展開の面で示唆に富んだ提案もいただけたからです。とても有意義な時間を過ごせました。

河西:こちらからも何か価値のある情報をお渡ししないと釣り合わないと感じてしまうほど、素晴らしいプレゼンでしたし、飲食業が抱えているペインをよく理解していると思いました。

佐崎:ありがとうございます。現実の在庫数とAIが弾き出した予測在庫数の乖離を調整するため、お付き合いのある店舗に足繁く通い、何時間も棚卸しをしながら予測モデルを調整していたので、飲食業の大変さが身に染みていたからかもしれません(笑)。研究開発にはかなり力を注ぎましたし、その努力をお客様にも評価していただいていたので、自信を持ってお伝えできたのだと思います。

実際にAngel Bridgeから投資を受けたのはいつですか?

河西:最初にお会いしてから1年ちょっと経った2022年2月のことです。それまでの間、数カ月に1度のペースで情報交換する機会を設けていただいていたので、お声がけいただいたタイミングで迷わず手を挙げました。

佐崎:改めて最新のプロダクトを見ていただいたり、お客様へのインタビューをしていただいたりと、手際よく検討を進めていただいたので、こちらとしても本当に助かりました。この対応の早さは、きっと期待の裏返しに違いないと思い、身の引き締まる思いで契約書にサインしたのを思い出します。シリーズAで託していただいた資金は、引き続き研究開発やお客様と接する部門の拡充に使い、HANZOの拡販に努めていく考えです。

投資後は営業先の紹介と戦略立案の面から貢献

現在、Angel Bridgeとはどのようなお付き合いを?

佐崎:引き続き、経営に関する課題についてご助言いただいているのに加えて、食品業界に豊富な人脈を持っていらっしゃる、パートナーの林さんのご助力で、大手外食チェーンの経営陣にお引き合わせいただくなど、とくに営業支援の面で多大な支援をいただいています。

河西:林からはお客様候補をご紹介させていただき、私からは共有いただいた経営指標をもとにした数値分析や業界分析など、主に経営や営業戦略の面からサポートさせてもらっています。経営のPDCAサイクルを回す上で必要な支援は可能な限り行うというのが私たちの方針です。

佐崎:毎回、大所高所に立った視点でアドバイスしていただけるので、発見や気づきが多く、いつもディスカッションの時間が楽しみです。おかげさまで、当初は和食チェーンを運営するお客様が1社のみという状況でしたが、現在は上場企業を中心に20社ほどのお客様にご利用いただくまでになりました。Angel Bridgeさんのご支援にはとても感謝しています。

お客様の反応はいかがですか?

佐崎:これまで営業時間を終えてから多ければ1時間以上費やしていた発注業務がたった5分で終わるようになった、また入社間もない若手にアルバイトのシフト管理を任せられるようになったなど、うれしい声を耳にする機会が増えています。飲食店は製造業にたとえると、販売店舗内で部品を組み立てるような特殊性をはらんだ業態です。高度な技術、優れた予測モデルが必要な一方、10代の若者から70代の高齢者まで、どなたでも簡単に使える必要もあります。考えるべき要素も多く、すべてを満たす難しさを感じる局面もありますが、それだけに「効果が出た」「導入して良かった」というお声を聞くたびに、飲食領域を選んで良かったと感じます。

河西:飲食業界向けに限ったことではなく、ここまで劇的な効果が出るSaaSサービスはそうはありません。本当に素晴らしいことだと思います。

佐崎:ありがとうございます。

今後の展開を教えてください。

佐崎:まずは外食産業においてHANZOを採用していただく店舗を増やし、それを突破口に「食品業界のサプライチェーンを最適化する」というミッションを実現できるように全力を傾けて取り組む覚悟です。究極の目標は、高度な技術と膨大なデータを最大限に活用した食品産業のサプライチェーン最適化により、Goals を「日本のGDPを0.5%以上押し上げる」くらいの影響力を持つ会社に育てること。一生をかけてでも、取り組む価値がある仕事だと信じています。

河西:Goalsさんには、ぜひ食品業界におけるサプライチェーン改革の旗印になっていただき、1日も早く時価総額1,000億円を超えるユニコーン企業に名乗りを上げていただきたいですね。Angel Bridgeもその実現に向けてできる限り応援をするつもりです。

佐崎:河西さんのご期待に応えられるようがんばります。

投資後は営業先の紹介と戦略立案の面から貢献

最後に次代を担う若手起業家にメッセージをお願いします。

佐崎:未知の分野にチャレンジするのは怖いものですし、不安がつきまといます。しかし、少子高齢化による国力の衰退が既定路線といわれるなかで、いまほど新しいチャレンジが必要なタイミングはありません。もしチャレンジが実を結ばなかったとしても、諦めなければ挽回するチャンスはきっといつか巡ってきます。もし本気で取り組んでみたいこと、実現したいことがあるなら恐れずチャレンジしてほしいですね。そんな人たちがもっと増えてくれたら私たちも心強いですし、一緒に日本を元気にできたらこれほどうれしいことはありません。

聞き手・構成 武田敏則(グレタケ)