Angel Bridgeインターンレポート

VCインターンでの業務内容と学びをご紹介します。

2024.04.10

自己紹介

第1弾第2弾に続き、今回はAngel Bridgeにて2022年12月から2024年1月まで約1年間インターンを経験した、二人のインターン生がインターン体験記事をお送りします。

河村こんにちは。東京大学法学部4年の河村有里子です。2024年4月から外資系投資銀行に入社予定です。

瀬川皆さん、こんにちは!瀬川と申します。東京大学経済学部に所属し、同じく2024年4月から外資系投資銀行に入社予定です。

今回は私たちがAngel Bridgeでの1年間のインターンについて、業務内容やインターンを通した学びを共有しようと思います。近年は長期インターンがポピュラーとなっている一方で、インターンがどのような業務内容でどんな学びが得られるのかが見えにくく、不安を持っている方もいらっしゃるのではないかと思います。この記事を通して、Angel Bridgeのインターンについて興味を持っていただけると幸いです。

Angel Bridgeのインターンに応募した経緯

河村

まずAngel Bridgeに応募したきっかけについて話していきたいと思います。
私は、就職後の足腰を鍛える、スタートアップへの理解を深めるという2軸でインターンを探していました。

第一に「就職後の足腰を鍛える」ですが、これはプロファームで仕事をするにあたってのマインドセットを鍛えることが主な目的でした。

そのためには、「優秀なメンバーのいるチーム」で「責任感を持って働くこと」が重要だと考えていました。その点、Angel Bridgeは他の企業と比べて、少数精鋭で戦略コンサルや投資銀行出身の方が多いVCであったこと、インターン生に対する要求水準が高く、良い意味で学生扱いされないように感じたことが、印象的でした。また、過去のインターン生が実際にコンサルファーム等で活躍している話を聞き、ジョインしたいと思うようになりました。

実際に入社してみても、主要な会議に全て参加できたり、タスクベースではなく課題ベースで仕事を依頼されたりと、会社の全体像を把握しながら、自分の頭で考えて業務を遂行する必要があり、まさに期待通りの環境でした。自分が取り組みたい業界や案件があれば、ある程度自由に手を挙げて関わることができた点も良かったです。

第二に「スタートアップへの理解を深める」ことについてです。周囲に起業したり、ベンチャー企業・VCでインターンする人が増え、多くの資金が流入している業界や技術トレンドの話を耳にすることがあり、自分も最先端の領域についての見識を深めたいと思うようになりました。情報の流れが速いスタートアップの世界は、しっかりと内部に入らなければ詳しくなれないと考え、学生生活の残り1年はベンチャーキャピタルで働こうと決意しました。

瀬川

Angel Bridgeのインターンに応募したきっかけはサークルの知人の紹介でした。実際に応募した理由は次の2点です。

第一に既に投資銀行に内定しており、入社前に社会人としての基本的なスキルを身に付けたかったためです。Angel Bridgeは代表パートナーの河西を中心に、プロファーム出身のキャピタリストが在籍しており、プロファームの働き方を学べそうだと感じていました。

第二に以前マーケティング企業でインターンをしていた際に、営業活動でスタートアップの方と話す機会が多く、スタートアップビジネスに興味を持っていたためです。大企業が腰を据えて取り組めないニッチ分野を掘り起こして大きなビジネスに育て上げる過程に興味がありました。様々な業界のスタートアップに触れてみたかったのでVCは最適な環境だと考えました。

インターンを通じて身につけたいことや知りたいことを明確に考えることが、インターンでの学びを最大化する秘訣ではないかと思います。応募を考えている方はインターンを通じて何を学びたいのか考えておくと良いでしょう。

Angel Bridgeでの業務内容

Angel Bridgeのインターンは全ての投資業務に関わっています。

ソーシング

ソーシングとは投資先候補を探すことを指します。具体的にはスタートアップのロングリストを作成し、話を聞いてみたい企業をピックアップします。私たちはインターンとして、ロングリストの作成や企業の評価付けを行いました。初めはビジネスモデルを理解するのに時間がかかり大変でしたが、慣れてくると強弱をつけて情報を見ることができました。

また最新のトレンドを知り、投資に生かすために、高いリターンを出している海外VCの投資先を調べ、業界トレンドや先進的なビジネスモデルの勉強も行います。

他にはスタートアップとの面談にも同行します。インターンの業務としては議事録をとり、社内報告用のメモにまとめます。この際に担当キャピタリストと議論を行いながら、どのような点が評価できるか、一方で懸念点は何かなどを考えます。このような経験を通して、短期間でビジネスモデルの本質を見抜き、まとめる力がつきます。

投資検討

次のステップとして、業界リサーチを行います。キャピタリストから依頼された調査事項を元に、市場環境は魅力的なのか、競合は誰でどのくらい脅威かなどを定性/定量的に調べていきます。

簡易なリサーチやスタートアップの経営陣との議論の中で投資の確度が高まってくると、本格的な投資検討(デューデリジェンス)に入ります。スタートアップの経営陣から貰ったデータを元に、エクセルでKPIを計算し、考察を行います。それらをパワーポイントやワードなどでビジュアライズし、投資会議に向けた論点の整理/検証を進めていきます。

検証の結果、ぜひ投資したいスタートアップに巡り合うと、投資の妥当性を説明するための投資委員会資料を作成します。インターンは担当キャピタリストが作ったストーリーを元に、根拠となる分析やチャートを作成します。市場環境や競合リサーチなど自分が特に注力して調べたスライドは、何を書くべきかについてゼロベースで考え、キャピタリストと議論を行います。

図1 不動産の売買仲介市場の構造

マーケティング

記事作成

ベンチャーキャピタルについての理解を深める記事(スタートアップアカデミー)や、なぜAngel Bridgeが投資したかを説明する記事(投資の舞台裏)を書いています。キャピタリストにベンチャーキャピタルの業務についてインタビューをしながら記事を書くので、ベンチャーキャピタルにおける投資の意思決定への解像度が上がります。

マーケティング数値分析

記事は作成するだけで終わりではなく、どれだけ読まれたのかを分析/改善することでPDCAを回していきます。具体的にはPV数などの各種KPI数値を時系列で取得し、数字が変化した要因は何か検討したり、その要因を踏まえた上で次はどんなテーマで記事を書くのか議論を行ったりしています。

インターンでの学び

仕事への姿勢

自分で仕事を獲得する

主要なMTGに参加し常に会社の全体像を把握できるため、自分で仕事を見つけやすいです。先回りしながら自分ができる業務はないか、面白そうな仕事はないかを見渡していました。

定期的に実施されるキャピタリストとの1on1などで最近注目しているスタートアップ・業界をヒアリングし、自分の興味がある業界であれば、ぜひリサーチやデューデリジェンスに参加したいという意思表示をするよう心がけていました。もちろん会社の為に何ができるのかを考える事は必要ですが、主体的に自分がやりたいことを見つけ、楽しく仕事ができるかも等しく重要だと思っています。

また、自分がイベントで出会った企業の中で、良いと思った企業の投資検討も行いました。それまでにサポートした投資検討での経験を活かし、社内メンバーに企業の概要や投資すべき理由を説明したり、貰ったデータを元にKPIを分析しました。結果的に投資には至りませんでしたが、手探りの中、自分で主導権を握って仕事を進める良い経験になりました。

さらに、面白そうな仕事を探すだけでなく、やるべき仕事に気づくという観点もあります。マーケティングはインターンが主導する場面も多く、それ故に課題に気づくことが多くありました。HPの改変や記事のヘッダー作成など、細かい点をアップデートしていきました。次期のインターンがスムーズに業務を理解できるようなマニュアルの作成など、投資業務の合間に自分が見つけた課題を少しずつ潰していきました。

タイムスケジュール管理 ・マルチタスク 

インターン中は常に複数のプロジェクトにジョインしていたため、マルチタスクをこなすスキルが身につきました。仕事の工数を推測し、社員とのタッチポイントを自分からセッティングし、求められるクオリティのものを期限内に出す。当たり前のことですが、複数のプロジェクトに入っていると最初のうちは慣れなくて大変でした。インターンを続ける中で、優先順位の付け方や自分のキャパシティの見極め方が徐々に分かるようになり、マルチタスクができるようになりました。社会人になる上で必須の力なのでAngel Bridgeで鍛えることができてよかったです。

知識

リサーチする中での業界理解 

IT企業は複雑な構造をしている業界も多く、パッと見ただけではビジネスモデルの本質が見抜けないことも多々あります。Angel Bridgeのキャピタリストはコンサルティングファーム出身者が多いため、どのような項目を検証すべきかなどの見立てが上手く、短時間で深い示唆を出すことができていました。そのような方のリサーチをサポートすることで、ビジネスモデルのどの部分を見るべきか、どうしたら短時間で検証項目の結論を導き出せるかを学ぶことができました。

起業に関する知識

スタートアップとの面談や社内議論に参加することで、実際に投資家が何を見ているかを知ることができました。また、投資委員会に向けた資料作成やVCファイナンスに関する記事執筆を通してVCファイナンスについて知識を得ることができました。起業に対しての解像度が上がり、将来起業することやスタートアップで働くことへのハードルが下がったように感じます。

図2 キャピタリストとのディスカッション

その他

ハードスキル 

初めにエクセル講座やパワーポイント講座を開催していただいたので、ショートカットをすぐに習得することができました。また業務を通して膨大なエクセルとパワーポイントを作成し、都度フィードバックを受けるので投資銀行やコンサルに就職する方にはとても有用だと思います。

起業家と話す機会 

Angel Bridgeでは、BBQやフットサルなど多くの社内イベントがあります。インターン生も毎回参加し、多くの起業家と話します。どういう経緯で起業したか、会社をやっていく中で辛かったことは何かなど、リアルな経験談を気軽に伺うことができます。

図3 投資先の皆様との懇親会の様子

優秀な社員やインターン生との交流

Angel Bridgeの社員は優秀でフレンドリーな方ばかりです。社員の方から伺う仕事への思い入れや、プロフェッショナルファーム時代の体験談は今後社会人として働く中で大きな糧になると思います。また、インターン生も意識の高い学生ばかりなので良い刺激をたくさん受けました。

図4 インターン卒業時の送別会

インターンに応募してほしい人

Angel Bridgeのインターンは以下のような人に特におすすめです。

①コンサル・外銀などプロフェッショナルファームに入社予定がある、または目指している方:Angel Bridgeのキャピタリストはプロフェッショナルファームで活躍していた経験を持つ方ばかりです。エクセルやパワーポイントなどのハードスキルから、仕事の進め方やプロフェッショナルとしての心構えなどソフトスキルまで、ビジネスマンとしての素養を磨く素晴らしい機会となるはずです。

②起業・VCを将来のキャリアとして検討している方:Angel Bridgeのインターンでは、他VCに比べ、より投資業務の本質的な部分に関わることができます。インターン生はキャピタリストと共にDDを進め、投資検討のための会議に参加することで投資家としての目線を培うことができます。

③学生時代に本気で取り組めることを探している方:Angel Bridgeのインターンは原則週3以上の出勤がマストとなっております。(試験・旅行の際は事前に申請すれば調節可能です)業務内容も本格的で取り組みがいがあるものばかりなので、インターンに本腰を入れて取り組みたい方におすすめです。

最後に

Angel Bridgeでは本格的にVC業務に関わることができ、優秀なキャピタリストからプロフェッショナルとして働く心構えやスキルを学ぶことができます。エクセル講習など研修プログラムもしっかりとしているため、これまでインターンをしたことが無い方でも安心して応募してくださいね。

また、社員の方は皆さんフレンドリーでランチや飲み会もよく誘ってくれ、1on1などでは親身に相談に乗ってくれます。こうしたAngel Bridgeならではのネットワークもインターンの大きな魅力です。

この記事を読んでAngel bridgeのインターンに興味を持った方はぜひホームページTwitterから応募してみてください!

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