前回の第5弾に続き、今回はAngel Bridgeにて2024年10月から2025年11月まで約1年間インターンを経験したインターン生の体験記事をお送りします。
Angel Bridgeでインターンとして勤務していた早稲田大学政治経済学部4年の生井海陽と申します。Angel Bridgeでは、2024年10月から2025年11月まで、約1年間勤務させていただきました。2026年4月からは、外資系投資銀行の投資銀行部門に入社する予定です。
本記事では、私が実際に投資検討に携わった案件を題材に、インターンの業務内容や過去1年間で得られた学びについて、共有させていただきます。VCインターンに関心のある学生の方はもちろん、インターン採用を検討しているVCの方々にも、Angel Bridgeにおけるインターン業務の詳細が伝わる内容になれば幸いです。
私がAngel Bridgeのインターンに応募したのは、就職活動の真っ只中だった大学3年生の9月でした。大学では、マクロ経済学のゼミや金融系の学生団体に在籍し、株式投資にも取り組む中で、将来は金融業界で専門性を磨ける仕事に就きたいと考えていました。社会人1年目に向けて自身の土台を固め、フルコミットできる長期インターンを探していた際、偶然XでAngel Bridgeの募集を目にしたことがきっかけです。
Angel Bridgeは、戦略コンサルや投資銀行出身のキャピタリストが多く在籍し、プロフェッショナルファーム(プロファーム)のカルチャーが色濃く根付いている組織です。業務遂行や意思決定のスピードが早く、インターン生にも高い水準のアウトプットが求められます。こうした環境に身を置くことで、常に背伸びをした状態で学び続け、自己成長を促せると思いました。また、パートナーの河西さんと林さんをはじめ、インターン生の育成に対して熱心な組織であることも伺い、学生ながら業務に打ち込める最適な環境だと感じました。
Angel Bridgeのインターンでは、案件のソーシング、投資検討、及び全社のマーケティングまで、幅広い業務に携わることができます。各業務の詳細は過去のインターン記事(Angel Bridgeインターンレポート:“圧倒的自己成長”できたプロフェッショナルなインターン/Angel Bridgeインターンレポート:本格的な実務経験と温かいメンバーとの繋がり)で紹介されているため、本稿では株式会社InProc(以下、InProc社)への投資検討を取り上げ、そのプロセスに焦点を当てて説明します。
InProc社は、間接材の調達・購買活動を最適化するためのAIエージェントと自社のプロフェッショナル人材によるBPOを提供しているスタートアップです。同社は、2025年10月にシードラウンドで2億円の資金調達を発表しており、Angel Bridgeは共同リード投資家として出資しています。本件の投資を意思決定した背景は、投資の舞台裏をご一読ください(Angel Bridge投資の舞台裏 #33)
ソーシング面談を経て、投資対象となり得る有望なスタートアップについては、より詳細な投資検討プロセスに移行します。担当パートナー、キャピタリストを中心に3〜4名のディールチームを組成し、インターン生もその一員として案件にアサインされます。
InProc社の投資検討では、まず同社の事業領域である「間接材の調達・購買活動」に関する初期的な市場調査から着手しました。事前に検証すべき論点をディールチームで整理した上で、キャピタリストからリサーチ内容を受け取ります。具体的には、間接材調達におけるペインの深さを確認し、コスト最適化が十分に進まない背景やInProc社の参入余地について検証しました。最初はキャピタリストが設計した投資仮説に沿って、適宜フィードバックを受けながら段階的に学びます。Angel Bridgeのキャピタリストには、戦略コンサル出身の方が多く、検証すべき仮説の立て方が鋭いだけでなく、限られた時間で深い示唆を導き出すことに長けています。そうした方々の思考プロセスや議論を間近で体感することで、効率的に仮説検証を進める力や、本質的な論点を見抜く力が徐々に鍛えられました。
図1. 事業領域のペインを分析
投資検討では、競合企業や海外の先行プレイヤーの動向も重要な分析対象です。InProc社のケースでは、海外の先行プレイヤーがどのようにプロダクト機能を拡充し、事業の戦略的方向性を確立してきたのかを詳しく調べました。費目が多様で関連する部門も多岐にわたる間接材の最適化は、社内に蓄積された膨大なデータを学習できるAIエージェントと相性が良く、海外でも同様のアプローチでGlobality、Zip、Vendorなどの先行プレイヤーが出現しています。海外企業のリサーチでは、入手できる情報が限られる分、市場や事業の解像度を高め、投資検討に資する示唆を導き出すことに苦戦する場面が多々ありました。網羅的に情報をインプットしつつ、各社の差分に注目して、仮説ベースで調査を進めることを意識しました。
図2. 海外の先行プレイヤーを分析
市場分析と並行して、スタートアップからご提供いただいた業績データを基に、KPIや事業計画の分析も行います。キャピタリストの指示の下でExcel上にデータベースを構築し、最終的にはPowerPointの分析デックへ落とし込むのが主な作業です。Excelでは、数字を迅速かつ正確に処理することに加え、誰が見ても理解しやすい構造になるよう、可読性を意識して設計しました。また、社内議論向けの分析デックについては、インターン生が資料の構成やデータの見せ方まで含めてドラフトすることもあります。過去の資料を参照しつつ、論点が一目で伝わるチャートを作るにはどうすべきか、試行錯誤しながら頭を悩ませました。
このようにインターン生は、ソーシングや投資検討に加えて、各種資料の作成、さらに投資が決定した際には投資の舞台裏のドラフト作成など、幅広い業務に携わることができます。また、同時に2〜3件へアサインされることも多く、常にストレッチの効いた環境で自己成長を追求できます。周囲には優秀なインターン同期がいるほか、ロールモデルとなるキャピタリストの存在も大きな刺激になっています。
続いて、Angel Bridgeのインターンで特に印象に残った3点を共有いたします。
インターン生は、常に複数の案件にアサインされ、定常的に発生する業務も並行してこなす必要があるため、限られた時間の中でマルチタスクを遂行する力が身に付きました。まず各タスクの時間を見積もり、ワークプランを立てた上で、必要に応じてキャピタリストとコミュニケーションを取って期待値をコントロールする。いずれも一見当たり前に見えますが、業務の質を下支えする重要な工程だと考えています。
インターン業務を進める中で、仕事では相手の視座を想像することがいかに重要かを身をもって実感しました。相手が一目で理解できるアウトプットを意識すること、時間のかかる煩雑な作業でも率先して引き受けること、連絡にはできる限り即レスすること… 挙げれば切りがありませんが、こうした相手目線の細かな気配りの積み重ねこそが、業務を円滑に進める上での鍵だと感じています。特にリサーチやデータ分析では、インターン生の方がキャピタリスト以上に一次情報に触れている時間が長い場面もあります。そのため、新たな視点や論点を自ら立てて仮説検証し、痒いところに手が届く形で先回りして動くことが、インターン生としての理想だと考えています。
Angel Bridgeで働くことで、普段は触れる機会の少ない業界やスタートアップについて深く学ぶことができます。国内外のトレンドを追い、情報感度を高める中で、業界全体に対する解像度も徐々に上がっていきました。また、Angel Bridgeではソーシングから投資決定まで、VC投資の一連のプロセスを経験できるため、投資家目線でスタートアップを見極める力も養われます。「自分ならどう投資判断を下すか」を常に考えながら取り組むことで、日々の業務そのものがより一層面白く感じられました。
Angel Bridgeのインターンが充実している背景には、これまでに醸成されてきたカルチャーがあると思います。以下、私がインターン中に支えられた3つの制度について共有いたします。
Angel Bridgeでは、インターン生に対して3ヶ月に1回の360度評価を行っています。仕事で関わりのあるキャピタリストの方々から匿名でコメントを募集し、Good & Moreのフィードバックをいただきます。インターン生であっても一社員と同じ扱いで率直にご指導いただけるため、客観的に自身の仕事ぶりを振り返ることができます。Goodの部分は継続し、Moreの部分を積極的に改善することで、次第に高い水準で業務を遂行できるようになります。
Angel Bridgeでは、定期的にキャピタリストと1on1のコーヒーチャットやランチを実施しています。仕事の相談から最近注目している案件まで、様々な話題を気軽に共有することで、自然と仕事がしやすい環境を作れています。また、自分が興味のある案件があれば、積極的に意思表示することで、仕事を獲得することも可能です。Angel Bridgeには、手を挙げれば任せてもらえるカルチャーが根付いているため、真摯に仕事に向き合っている限り、常に新しい挑戦に恵まれます。
Angel Bridgeでは、ゴルフ合宿やフットサルなど多くの社内イベントを開催しており、インターン生も毎回参加させていただいています。毎年恒例で開催している投資先の皆様をご招待したBBQやクロスラーニングでは、起業家の皆様と直接交流する機会も多く、学生では得がたいネットワーキングの場が豊富に設けられています。また、社内の飲み会やインターン生同士の飲み会など、業務外でも交流の機会が多く、インターン生もAngel Bridge Familyの一員として公私ともに充実した日々を過ごせます。
図3. 忘年会ゴルフコンペ
Angel Bridgeでの1年間は、大学生活の中でも最も学びが多く、自己成長を実感できた日々でした。優秀な社員の皆様からプロフェッショナルとして働く上でのスキルとマインドセットを学ぶと同時に、自分が目指すべき社会人像の輪郭を明確にすることができました。
Angel Bridgeの皆様にはいつか恩返しができるよう、この経験を糧に今後も精進してまいります。
この記事を読んでAngel Bridgeのインターンに興味を持った方はぜひホームページやXから応募してみてください!