正解探しより選択を正解にする覚悟
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正解探しより選択を正解にする覚悟(小林智裕)

[小林智裕(Angel Bridgeシニアアソシエイト)]

2022.11.24

投資先のビジョンを叶えるため奔走するAngel Bridge。そのメンバーたちは何を求めてここに集い、どんな志を掲げ起業家の支援に携わっているのでしょうか。今回は2022年10月にシニアアソシエイトとしてAngel Bridgeに加わった小林智裕(こばやしともひろ)が、入社の経緯や今後の展望、起業家とともに伴走するベンチャーキャピタリストの志についてお話します。
小林智裕 シニアアソシエイト
  • 2015年、東京大学大学院情報理工学系研究科修士修了後、McKinsey & Company入社。製造業、消費財、物流業界のクライアントを中心に、全社、および新規事業戦略、M&A支援、組織・オペレーション改善支援に従事。その後、VCのSTRIVEを経て、2022年10月Angel Bridgeに入社。

プロフェッショナルファーム経験をVCへ

プロフェッショナルファーム経験をVCへ
小林さんは毎日どのようなタイムスケジュールで過ごしているのですか?

新規案件の発掘と目利きに6~7割、既存の投資先へのご支援が1割、スポットで対応するファンド管理業務が1割ほどあって、残りの1~2割は社内のオペレーション改善などの業務を行っています。

Angel Bridge入社前はどのようなキャリアを歩んできたのでしょうか?

学生時代はロボットを使って人間の知覚を解明する研究に取り組み、卒業後はマッキンゼーに進みました。6年ほど全社事業戦略策定やオペレーション改善、M&Aを支援した後、VCのSTRIVEを経て、2022年10月からはAngel Bridgeで働いています。

なぜ新卒でマッキンゼーに入社しようと思ったのですか?

30年前と現在の世界の時価総額ランキングを見比べると、かつて日本の産業を支えていた日本企業がほとんど入っておらず、もどかしさを感じていました。優れた技術と優秀な人材を数多く抱えているにもかかわらず、そのポテンシャルをうまく活用できていない状況に危機感を覚え、大学院卒業後のキャリアとして戦略コンサルタントの道を選びました。もちろん、事業会社の中から組織やビジネスを変える道も考えましたが、実質的な権限を得るまでには長い時間が必要です。一方、戦略コンサルタントであればひとつの業種に絞ることなく、若いうちからあらゆる企業の変革に携われます。もともと好奇心が旺盛な性格でもありましたし、人一倍成長意欲も強かったので、マッキンゼーへの入社を決めました。

マッキンゼーではどんな仕事を?

主に製造業や消費財、物流業界のクライアントをメインにご支援していました。在任期間中は、全社戦略や新規事業戦略の策定、コスト削減や営業の効率化などのオペレーション改善、M&Aにあたって企業価値の評価やPMI(M&A後の統合支援)に携わることが多かったですね。

マッキンゼー出身の人はどういったセカンドキャリアを選ぶことが多いのでしょうか?

起業、スタートアップへの転職、PEファンドへの転職がメインでしたが、最近目立ってきているのが、私と同じようにVCを選ぶ方々です。経営やビジネス全般に関する知見に加え、分析力や課題解決力など、コンサルタントに求められる資質が生かせますし、投資の大型化や政府によるスタートアップ支援策の拡充などに伴って、スタートアップ業界全体への資金流入が増えている中、黒子的な存在でもあるVCにも注目が集まってきているのだと思います。

小林さんはなぜマッキンゼーからVCのSTRIVEに進んだのでしょうか?

マッキンゼーでは、マネジャーとしてチームを引っ張り、成果物に責任をもって完遂していく経験もできたので、次のステージに進もうと考えました。その中でもVCを選んだのは、スタートアップ業界から各産業を盛り上げたいという気持ちが強かったからです。学生時代に金融メディアを運営するスタートアップでインターンをしていた当時に感じた、改善のサイクルを回すことで成長が加速する、スピード感を味わいたいという思いもありました。もちろんスタートアップへの参画も検討しましたが、むしろこれまでの経験やスキルを生かすのであれば、VCのほうが適切だと判断し、ハンズオン支援が特徴であるVCのSTRIVEに入りました。

マッキンゼーとSTRIVEで得たものは何ですか?

マッキンゼーでは、コンサルティングスキルや業界知識に加え、ビジネスや社会に対する視座の高さや組織の動かし方、人心掌握のポイントを学びました。またSTRIVEでは、ベンチャーキャピタリストとしての考え方や投資に対する経験、そして起業家の皆さんとのつながりが得られました。いずれも私にとってかけがえのない財産です。両社で得たものは、すべて現在の業務にも生きています。

精鋭が集まる小さなチームで自分を試したかった

なぜ数あるVCの中からAngel Bridgeに決めたのですか?
精鋭が集まる小さなチームで自分を試したかった

STRIVEで会社の方針が変わり転職を検討しはじめたころのことです。マッキンゼー時代の後輩であり、いまはAngel Bridgeの八尾と話をする機会がありました。彼の口からAngel Bridgeは、代表パートナーの河西を筆頭にプロフェッショナルファーム出身者が多く働きやすい環境であること、また少数精鋭で個人の裁量も大きく、大学発ベンチャーやディープテックに強みを持つ、など特色ある投資を行っていることなどを聞き、魅力を感じました。Angel BridgeはSTRIVEよりも設立が遅く、規模も小さいのですが、前途有望なスタートアップへの支援に加え、自社の組織作りにも関与できるのはこのステージのVCでなければできないことで、成長の手応えをつかむには絶好の舞台だと思い、入社を決めました。

Angel Bridge入社後は具体的にどういった業務を担っていますか?

ほかのキャピタリスト同様、投資案件の発掘やハンズオン支援、ファンドの管理業務が中心ですが、まだ入社して間もないこともあって、自社のオペレーション改善にも時間を割いています。まだ設立から日が浅く、非効率な業務の見直しや書類の標準化、ITツールの導入などを通じて効率的な職場環境を整備するのは、投資先候補へのアプローチや既存の支援先に対するサービスの質に直結します。Angel BridgeがVCとしてさらに飛躍するための土台作りの一環として取り組んでいます。

Angel Bridgeのパートナー陣は小林さんにとってどのような存在ですか?

代表パートナーの河西にしても、パートナーの林にしてもVC業界の大先輩です。一方で、お二方とも非常にフランクでオープンな性格ということもあり、意思疎通も図りやすく仕事がしやすいですね。河西は投資の目利き力が高く、特にバイオ領域に強みがあります。一方の林は業界を問わない幅広い知見やとても広い人的ネットワークを備えています。こうした人たちのそばで働けるのは、Angel Bridgeに入って良かったことのひとつです。

ほかにAngel Bridgeに入社して良かったと思うことはありますか?

意志決定のスピードが速く、任せるべきことは任せていただけるので、上司の決裁を待つようなこともありません。また社員同士も仲が良く、投資先の皆さんを交えて一緒にフットサルやバーベキューに興じることもあるほど、アットホームな雰囲気も気に入っています。

今後どんな人と一緒に働いていきたいですか?

Angel Bridgeはメンバーを信じてチャレンジさせてくれる会社なので、自発的に動くことが好きな方には合う環境だと思います。既存のメンバーにはない経験やスキルをお持ちであれば、力を発揮できる領域はさらに広がると思います。Angel Bridgeは成長の真っ最中にあり、フロントに立つベンチャーキャピタリストだけでなく、人事や広報支援などミドルオフィス部門にもポジションがあります。多様性のある方々と一緒に働けたら嬉しいですね。現在スタートアップへの投資や支援を通じて、一緒に価値を創造していける仲間を募集中なので、同じような志を持った方にご応募頂ければと思っています。

覚悟を決めて選んだ道。それを正解にするのが信念

覚悟を決めて選んだ道。それを正解にするのが信念
今後Angel Bridgeで働きながらどんなことを叶えていきたいですか?

ソーシングから初回面談を経て投資が実行に至るまでの期間は順調にいっても1年程度はかかります。まずは自分で手掛けたと言いきれる投資案件を1日も早くまとめるのが当面の目標です。中長期的には、冒頭にも申し上げた通り、製造業などの再興に寄与したいという想いを変わらず持ち続けているので、ぜひAngel Bridgeで大企業に刺激を与えられるようなメガベンチャーの創出に寄与したいと思っています。

小林さんが大切にしている信念を教えてください。

不確実性が高く、変化が速い時代です。意志決定に必要な情報が十分に揃っていなくても、決断を強いられる場面は数多く存在します。一度腹を決めて選んだ道が正しかったと思えるよう、努力を惜しまない生き方をしたいですね。正解を選ぶのに汲々とするのではなく、大局を見据えて決断した選択を正解にしていく。多くの起業家が心に秘めているであろう、その覚悟に寄り添えるベンチャーキャピタリストになるのがこれからの目標です。


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現在Angel Bridgeでは、「起業家のサポーター」として、一緒に世界に誇れるメガベンチャーを生み出せる方を求めています。新しい技術や事業に興味があり、高くて熱い志を持った起業家の方々と伴走して、価値を作り出していきたい方は奮ってご応募下さい。

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